ちょっくら行ってきます~冴えない脚での走り方

ブルベの紀行文がメインです。あと適当に雑感。

Distance~BRM1005泉佐野1000km オダックス近畿15周年(前編)

お久しブリーフです、
ちょっくらでございます。
またキメちゃいましたね、
放置プレイ(苦笑)
前回の更新から5ヶ月ですか…
ご存じかと思われますが、
何かにつけて自分都合でええかげんな
ブログ主でございます。
なので、これが通常運転いわばデフォルト。
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別に…
と言う感じで軽く受け流して貰えれば(笑)


ではこの期間に何をしてたかといえば、
仕事に勤しみ、隙間を見てはブルベに
出る日常を過ごしておりました。
そうそう、あと自転車乗り換えたり。
ここらの話はまた忘れた頃にでも。


で、今回も去年の話で恐縮なのですが、1000kmのブルベを走ってきた時の事を。

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泉佐野1000km オダックス近畿15周年と銘打たれたこのブルベ。


泉佐野~田辺~潮岬~尾鷲~多気~高島~おおい~天橋立経ヶ岬~上郡~洲本


と近畿圏をぐるっと回るコースレイアウト。ルートの半分以上は何らかの形で走ってますがその分面白味に欠けます。
しかし経験しているという点はアドバンテージ。
それを生かして認定を狙うぞと意気込んでましたが…

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出走2日前に「魔女の一撃」を喰らいます。そう、いわゆるぎっくり腰です。
それ以前に走り込み不足もあり(怠慢)、
出走を躊躇いました。
ですが1000km開催は限られてくるので、とりあえず行ける所までは行ってみようと。DNFしても輪行するに比較的困らないルートですし。


そんな不安の塊が自転車に乗った体で
自走で(するなよ)40kmほどのスタート地点の泉佐野駅へ。
うん、平坦を走る分には大丈夫そうです。
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いつものジャイアンTCRアドバンスドプロ1。なんとか全備14kgほどに収まりました。
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歴戦のランドヌール&ズがわらわらと。
末席とはいえこの中に混じるのは勇気が要ります、最初だけでしたが。
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1000kmという事もあり、主催者側が仮眠所&ドロップバッグ対応をしてくれます。
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K野氏によるブリーフィング。いつものように飄々とですが、要所に笑いを挟み緊張を解きほぐしてくれます。


今回はオプションで仮眠所とドロップバッグを用意してくれましたが、敢えて使わずに。理由は前回初めての1000kmでセルフドロップに失敗した経験からと、着替え等を積んでどこまで走れるか一度試してみたかったのです。あと経費削減も兼ねて。
しかしその企みがアクシデントで裏目に出たのは恨めしい限り。はてさてこの先どうなる事やら…


・PC1~PC3
そんなこんなでいつもの様に後方からのスタートです。定番商品の雄ノ山峠(大阪側からのワンウェイなので嬉しい)を越え和歌山県に入り、続いてここもお約束的な黒沢牧場の登坂へと挑みます。が、中程に差し掛かる頃には痛みに耐えきれずまさかの足付き!?ここまで平坦を走る分にさほど苦になりませんしたが、登坂になり腰に負荷が掛かると誤魔化しきれません。しかも暑い上に湿度が10月とは思えないほど幅を効かせて締め付けてきます。どうやら最悪の立ち上がりを向かえてしまいました。


例えるなら初回から打者一巡された先発ピッチャーの様相でしょうか。突き付けられた現実が心に覆い被さり、色々な物が混じりあった汗が滲み出て止まる気配を見せません。1000km未来予想図は暗雲だらけの視界不良でテンション棒下げ…


「もうええやん、やんぴしてビール飲もうや。暑いんやし」


テレビのチャンネルを変えるが如く最寄り駅まで瞬間移動したい気分に陥りましたが、


「せやけどカロリー消費もままならぬ内にDNFして飲んでもたいして美味くないで」


と残っていた僅かな良心(?)が振り切りかけた針を戻します。
欲でくすぐる邪なメディケーション。
効くか効かぬか解らぬままに処方を
施し歩留まりを待ちます。
そう、まだまだこれから。
旅は始まったばかりなのですから!!



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昔の人は言いました、
落ち着きを取り戻すにはまず食べることだと(単に腹減っただけ)。
和歌山市に入って間もなく補給です。
この状況でも食欲が旺盛なのは救いでしょうか。知らぬ間にメンタルケアは成功したようです。しかしもう少し低燃費でありたいと常々思います。補給をジェルとかだけで済ますなんてヤツね。
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ブルベでも何度か訪れた道の駅しらまの里でトイレ休憩。どうやら考える事は皆同じみたい。
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登りで足付きしまくった甲斐もあり(?)
地に足が付いてきたようです。
その後もこつこつと走り、
1時間半ほどの余裕を持ってPC1のローソン田辺大塔店に着きました。スタートより120.7km地点です。
コースに助けられたのかこの状態でも貯金が出来てるのに少し安堵します。
ただ、行程の1割を過ぎたほどでこれから中盤にかけてもっと苦しい走りが続くはず。いつも以上に忍耐力が試されるブルベになる事でしょう…
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※イメージ画像。



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やがて南紀白浜町へと入り、国道42号線としばらくのお付き合いとなります。定番の椿温泉の足湯に立ち寄りますが残念ながら営業時間外でおあずけ。貧脚ならではの悲哀を軽く味わいます。

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初日の夜を向かえました。
小刻みにアップダウンを繰り返す42号線を耐え凌ぎ、PC2の潮岬観光タワーに到着です。
ここはフォトコントロールでのチェックとなります。
スタートより198.7km地点ですが、
貯金は一時間半ほどと先のPCと変わりないので実質マイナスです。やはり登坂でペースダウンしているのがジワジワと効いてきました。
先を踏まえるとかなり厳しい状況です。
コース的に把握している点だけが唯一のプラス要素でしょうか。
まぁ何もないよりはマシやろと開き直って進んで行くことにします。



和歌山県から三重県へ。熊野市に入ったぐらいから降りだしてきました。まだ雨脚がそれほど強く無いのが救いです。ここで仮眠と注油を兼ねて雨宿り。貯金の少なさを嘆きつつ…

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一時間ほどの仮眠を終えると予報通りの本降りとなっていました。
寝てる間に止んでたらええのに、とか
淡い期待を持つお年頃でもありません。
しゃあないわ、こんなモンやろと
重い身体を引きずり行軍を再開します。



ほどなく400upほどの登坂へと。
夜中に雨中の峠越え。ブルベならではのシチュエーションをある意味満喫しているのでしょうが、やってる本人には虚無感しか残りません。はぁ(長嘆)

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二日目の朝となりました。
AM5:12。
尾鷲市にある仮眠所を兼ねたPC3、
ビジネスホテルフェニックスに到着。
305.2km地点です。
ここは有人チェックとなります。
気になる貯金は…わずか8分!!
嬉しくない予想ほど当たるもの。
薄氷の上を渡るストーリーラインとなってきました。

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ここまでの道中、所々でご一緒してくれたNGY君。元々豪脚なので本来この位置にいることは無いのですが、どうやら本調子やないのを知ってか心配して待っていてくれたみたい。雨が染みるのには辟易してましたが、優しさが心に染みるのはええモンですなぁ。



・PC4~PC6
AM9:41。ここもブルベで何度か訪れているPC4ファミリーマート勢和多気店。 雨はまだしつこく降り続いています。
貯金は30分ほど、スタートより376.5km地点です。
今まで付き合ってくれたNGY君とは
ここでお別れとなります。
何やら所用のため計画的DNFを企ててた様子、これも遊び方のひとつなんでしょうね。
また機会あればご一緒に!



やがて伊賀市へと入りました。
夜半からの雨も上がり、待ち焦がれた
陽射しが冷えた体に希望を与えてくれます。
さぁ行くぞという矢先、チェーンからキュルキュルと異音が…
油切れですね、サイコンの具合も良くないこともありコンビニで停車し注油を試みますがオイルが見当たりません。どうやら先に注油した際に忘れたみたいです。
しかし、ここは生活必需品が揃うコンビニエンスストア。サラダ油で急場を凌ぐ手もありますがそろそろ関西圏ということもあり、ある程度土地勘はあるのでホームセンターを探すことに。というかルート上に出て来そうなのでそのまま進むとします。そういえば10月、小さな秋ならぬ小さなやらかしで余計な仕事を抱えてしまいました。


案ずるよりも生むが易し。
ちょうど滋賀県に入ってすぐぐらいに待望のホームセンターが出てきました。自転車用と書かれたオイルを購入(298円)。
とりあえずこれで憂いは無くなりました。
相変わらずサイコンの調子がいまいちなのは残念ですが。

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バス停にて濡れた足下を乾かし、
仮眠がてらの日光浴。人も光合成しないと生きていけない生き物なのだと実感。


騙し騙しのペースなのでいつも以上に休憩の回数が増えていきますが、強度を上げると腰がパンクします。痛し痒しですが、ゴールにたどり着いた時には人生万事塞翁が馬と思えるよう頑張るとしましょう。

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牛丼補給。先に新宮を通過する際にも食べているので二回目の特盛です。
今回はファストフードの店探しに苦労しないので助かりました。

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琵琶湖大橋にて。
幾度となく来てますがブルベ中に通るのは初めての経験です。

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白髭神社。鳥居がライトアップされて妖しげな夜の顔を見せてくれました。ナイトライドの楽しいところですね。

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道の駅くつぎ本陣。
向かいのローソン朽木市場店がPC5になります。539.7km地点、PM20:39着。20分前の滑り込みでした。引き続きテールエンドの守護神の座はがっちりキープです。
ここから榎峠を越え、何てこと無いのですが鬱蒼として薄気味悪い水坂(みさか)峠を越えて福井県へと…



真夜中の単独走。
のろのろとした足取りですが少しずつ
距離を重ねていきます。
そして小浜、舞鶴と通過して夜明けには仮眠所を兼ねたPC6、天橋立ユースホステルへ。 このPCにたどり着くまでに天橋立を渡るのですが、それほど飛ばせる道なはずもなく、渡りきってからも「ちょっと何言ってるかわからない」 的にうねうね走らされ(登らされ)、到着したのがなんとリミット1分前!!
まさにタイトロープでした。
実の所、この区間でのタイムアウトを覚悟してましたが命拾いしました。
そろそろギリギリ隊名乗ってもええかもね。



これでスタートより646.5kmとなりました。腰の状態を踏まえると、

「よくここまでこれたやん(*^^*)」

てところです。
すると、

DNFしてもええんやでぇ」

と忘れた頃にもう一人の自分から甘い囁きが。塞いでも塞がらないのが人の心。誘惑は隙を見せるとどこからでも入り込んでくるものです。確かにこの先進んでも帰路の都合が悪くなるだけなのでかなり躊躇しましたが、今から制限時間が緩むことに一縷の望みを託してみます。残り350km、進む気持ちがある間は行ってみようと爽やかに。
けどこんな展開って得てしてアカン
やつなんですけどねぇ…

(後編へ続く)





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